少し前の話になるが、7月7日に笹川尭元衆院議員(88)が党群馬県連大会で、「子どもの少ない人は、みんな胸に手を当てて反省してください」とか「男がしっかりすれば、必ず女性は子どもをこしらえてくれる」と述べたそうだ。「お金を出して人口が増えると思ったら大間違い。あなたの子どもが産みたいという気持ちになるような旦那が増えなければ駄目だ」とも発言したとのこと。
現代は結婚しない或いは子供を持たない理由は、経済的問題や自分の時間を大切にしたいなど様々だ。「人間なので子どもができない人もいる。その人は働いて世の中のために尽くしていれば、それはそれでいい」とも言及したようだが、一見子供のいない夫婦への配慮に聞こえるが、要するに「子供のいない夫婦は将来の労働力供給に寄与していないから、税金を納めて貢献しろ」という意味だろう。
私は3年間の不妊治療を受けてやっと子供を授かった。不妊治療は男と比較すると、女性の身体的負担は大きい。笹川氏の発言は子供が欲しくても出来なくて悩み不妊治療中の夫婦への言葉による虐待と思うが、そのようなことを考える想像力を持ち合わせていないのだろう。
「男がしっかりすれば、必ず女性は子どもをこしらえてくれる」も“しっかりした男=経済力”ということだろうが、賃金が停滞し続ける状況ではどうしようもない。
また経済的理由で子供を持てない夫婦も、数年ではなく数十年にわたる養育費が心配なのである。「お金を出して人口が増えると思ったら大間違い」との発言でのお金は一時金のことだと思うが、子供が25歳になるまで毎月10万/1人の支援金を支給すれば少しは子供の数は増えるだろうが、政治家がそんなことをするとも思えない。
とりわけ問題発言をする議員は70歳以上或いは世襲議員に多い。世襲を廃止することは難しいだろうが、少なくても政治家は70歳定年制を設けるべきだ。
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